TFSC100型サーマルフローセンサチップは、フローセンサ(BCM SENSOR社製TFS2100フローセンサ等)の製造用に開発されたものです。TFSC100型は可動部がないため、空気やガスなどの低流量の測定に適しており、フローセンサーに安定した信頼性の高い信号を供給することができます。
このセンサーチップによる流量計測は、4つの熱抵抗で構成されるホイートストンブリッジ回路によって実現されています。これらの熱抵抗は、MEMSプロセスによってチップ上に白金薄膜で作られています。測定回路の専用設計により、ヒーターから離れた2つの熱抵抗とヒーターに近い他の2つの熱抵抗の特性は同じです。これにより、流量センサーチップTFSC100は、リニアセンサーチップとして動作するようになりました。
このセンサーチップの動作を理解するために、このデータシートの動作原理のセクションにある2つの回路図を参照することが推奨されます。
ワイヤーボンディングには、金線とアルミ線の両方が使用可能ですが、金線をより推奨します。これは、金線は、センサーチップが流体媒体を測定する際に、より高い安定性と腐食や湿度条件に対する高い耐性をセンサーチップに提供することができるためです。
このセンサーチップを保護するために、TFSC100チップの上面にはパッシベーション層があり、埃や湿気に対する抵抗力を備えています。
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