CrNi層は、高い耐食性と同時に非常に優れた耐摩耗性を提供します。硬質クロムと無電解ニッケルのすべての利点が1つのコーティングシステムで実現されています。このコンビネーション層は高い要求を満たし、化学的・機械的ストレスの高い環境での使用に理想的です。
CrNi層システム
ハイブリッドコーティングでは、まず無電解ニッケルめっきを施し、次に硬質クロムめっきを施します。このコンビネーション層は、強力な耐食性と高い耐薬品性に加え、非常に優れた耐摩耗性を保証しています。ハイブリッドコーティングは、その機能的特性から、化学的・機械的ストレスの高い環境での使用に理想的なコーティングです。
層厚は技術要件に基づき、例えば無電解ニッケル0.030mm、硬質クロム0.040mmなどです。
コーティングの密着性を向上させるために、無電解ニッケルめっき後の中間工程として、部品の熱処理を推奨しています。部品は230℃~400℃の炉で焼き戻されます。熱処理による後処理は、無電解ニッケル層の密着性を向上させます。また、焼き戻しにより無電解ニッケル層の硬度が約1000(±50)HVに上昇し、摩耗挙動が改善されます。
塗布特性
ハイブリッドコーティングでは、無電解ニッケル層が全面を閉じた防錆力を発揮し、硬質クロム層が素材を歪ませることなく高硬度を確保することができます。また、摩擦係数が低いことから、クロム層の防着性が確認されています。これは、水性媒体や汚れをはじくクロム表面の挙動を説明するものです。
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