WM8904は、デュアルモードのチャージ・ポンプ・アーキテクチャを統合し、再生中の効率性と消費電力を最適化するグラウンド基準のヘッドフォン・アンプを特長とする高性能、超低電力ステレオ・コーデックです。グラウンド基準のヘッドフォン出力およびライン出力によってAC結合コンデンサが不要となり、また両出力はグラウンド・ノイズを除去するコモンモード・フィードバック・パスを備えています。オーディオ・パスを設定する制御シーケンスは、内蔵の制御書き込みシーケンサによって事前に読み込んで実行することができ、ソフトウェア・ドライバの開発を削減し、ポップやクリックを最低限に抑えることができます。アナログ入力ステージは、シングルエンドまたは差動入力用に構成できます。最大3チャネルのステレオ・マイクまたはライン入力を接続できます。PGAのゲイン設定により、入力インピーダンスは一定です。2チャネルの入力から選択できる、ステレオ・デジタル・マイク・インターフェースを備えてます。ダイナミック・レンジ・コントローラの圧縮とレベル・コントロールにより、幅広いポータブル録音アプリケーションに対応します。アンチ・クリップおよびクイック・リリース機能により、大きなインパルス性ノイズがあっても優れた性能を実現します。完全にプログラム可能な係数を備えたReTune™モバイル5バンド・パラメトリック・イコライザが、スピーカ機能の最適化のために統合されています。プログラム可能なダイナミック・レンジ・コントロールによって、ラウドネスを最大化し、スピーカをクリッピングから保護し、バッテリ・ドループによる早期シャットダウンを防ぐこともできます。
特長
DACからヘッドフォン再生への静止消費電力3.0 mW
アナログ・バイパス再生の静止消費電力2.4 mW
DAC SNR:96dB(代表値)、THD:-86 dB(代表値)
ADC SNR:91dB(代表値)、THD:-80 dB(代表値)
起動時およびシャットダウン時のポップを最小化する、コントロール書き込みシーケンサ
デフォルト起動シーケンスの単一レジスタ書き込み
内蔵FLLで必要なすべてのクロックを提供
セルフ・クロック・モードによりプロセッサのスリープが可能
8 kHz~96 kHzのあらゆる標準サンプル・レート
ステレオ・デジタル・マイク入力
ステレオ・チャネルあたり3つのシングルエンド入力
ステレオ・チャネルあたり1つの完全差動マイク/ライン入力
デジタル・ダイナミック・レンジ・コントローラ(コンプレッサ、リミッタ)
デジタル・サイドトーン・ミキシング
グラウンド基準のヘッドフォン・ドライバ
グラウンド基準のライン出力
32ピンQFNパッケージ(4 x 4 mm、0.4 mmピッチ)
36ボールWLCSPパッケージ(2.6 x 2.5 mm、6 x 6ボール・グリッド、0.4 mm ピッチ)