小型でも活躍のフィールドが大きいドライウエル
914X シリーズ・フィールド・メトロロジー・ウエルは、温度校正器としての性能に妥協することなく、持ち運びのしやすさ、作業効率、機能性を最大限に高めた均熱ブロックです。
大変使いやすく、優れた機能性を備えています。小型軽量で、設定温度までの到達時間も短いにもかかわらず、安定度、均一度、確度ともに優れています。工業用の温度校正器として、トランスミッター・ループ校正、抵抗温度計の比較校正、熱電対の簡単なチェック等に最適です。“プロセス校正”オプション付きなら、現場に他のプロセス校正用ツールを持って行く必要はありません。このオプションは2チャンネルの表示画面で抵抗、電圧、4-20 mA(24 Vループ電圧供給機能付き)の電流といった測定値を表示します。さらにドキュメンテーション機能も搭載されています。 3つのモデル(9142、9143、9144)を組み合わせて使用すれば、-25 ℃~660 ℃という広い温度範囲をカバー出来ます。いずれのモデルにも“プロセス校正”オプションを付けることが出来ます。
現場環境でも高性能
914Xシリーズは工場のプロセス管理用に設計されています。重量8.2 kg以下、占有面積も小さく持ち運びのしやすい製品です。設定温度への到達速度は、-25 ℃までの冷却、660 ℃までの加熱がそれぞれ約15分です。現場の環境状態は通常不安的で温度変化も大きいものです。この3つのメトロロジー・ウエルはどれも内蔵の温度勾配補償(特許出願中)により、不安定な環境の中でも常に安定したパフォーマンスを提供します。事実、これらの製品の仕様は13 ℃~33 ℃という広い温度範囲で補償されています。
•軽量、ポータブル、高速
• –25 °C までの冷却に 15 分、660 °C への加熱に 15 分
• 白金抵抗温度計、測温抵抗体、熱電対、4 ~ 20 mA 電流を2チャンネル表示
• 確度 ± 0.01 °C
• 自動化およびドキュメンテーション機能内蔵
• 確度、安定度、均一度、負荷効果で温度標準器のパフォーマンス
作業効率アップ
フィールド・メトロロジー・ウエルは、4-20 mA トランスミッターの校正を行うにも、温度スイッチの校正という単純な作業を行うのにも最適なツールです。–25 °C から 660 °C の温度範囲をカバーする 3 つのモデルを利用して、様々なセンサーの温度計の校正が可能です。プロセス校正オプション付きのモデル(914X-X-P)には 2 チャンネルの温度表示器が内蔵されており、これにより、白金抵抗温度計、測温抵抗体、熱電対、トランスミッター 4-20 mA の値を計測できます。このオプションは 24 V のループ電圧供給機能を備えています。
プロセス校正モデルはどれも ITS-90の基準温度計を使用できます。内蔵の温度表示器は、測定温度に応じて ± 0.01 °C ~ ± 0.07 °C の確度です。フィールド・メトロロジー・ウエルの基準温度計が個々に持っている校正定数は、センサーのハウジング内部にあるメモリー・チップに保存されているため、センサーを交換して使用することもできます。第2チャンネルでは、2線、3線、または4線測温抵抗体、熱電対、または 4-20 mA トランスミッターの表示を選択できます。比較校正のために現場に多くの機器を持って行く必要はありません。フィールド・メトロロジー・ウエルだけで十分な温度校正が行えます。
これまで温度トランスミッターの校正は、トランスミッター部の校正は行っても、温度プローブは校正されないということがありました。しかし、温度トランスミッター・システム(4-20 mA 出力変換器+温度プローブ)のエラーの 75 % はセンサー部分に原因があることがわかっています。そのため、変換器と温度プローブ両方を校正することが重要です。