フルーク・プロセス・インスツルメンツのガラス・プロセス用のGSサーマル・イメージング・システムは、移動するプロセスおよび低放射性ガラス製品向けに、継続的で正確な、リアルタイムの熱画像と温度測定を提供する様々なラインスキャン・システムです。
さまざまな用途に対応するために、すべてのシステムには幅広いスペクトル域と温度範囲が備えられています。当シリーズはまた、ガラスの曲げ工程、成形工程、アニーリング工程、焼き戻し工程などの特殊ガラス用途および産業環境向けの専用ハードウェアおよびソフトウェアオプションを特長としています。
MPラインスキャナ
最大300Hzのスキャン速度と、一回のスキャンで最大1024データポイントのスキャン能力を備えたMPラインスキャナ・シリーズは、最も高速な製造プロセスでも完全な画像を提供することができます。また、90°の測定範囲と最大200:1の光学像度により、ターゲット表面のすべてのスポットは最大3回サンプリングできるため、確実に正確な温度を測定できます。
ラインスキャナには、高速アラインメントのための内蔵ラインレーザーが備えられており、設置コストを抑えることができます。内蔵水冷およびエアパージ機能、およびオプションで利用可能な防水ハウジングがスキャナを保護します。またMPラインスキャナ・シリーズは、あらかじめ配線されたケーブルでパソコンに接続して、既存のネットワークを使用できるため、すばやく設置することが可能です。システムの多用途Datatemp® DPソフトウェアを使用すると、カスタマイズした操作パラメーターの作成や、サーマル・イメージングと温度プロファイルの表示を簡単に行えます。
主要機能
リアルタイムのサーマル・イメージング、最大300Hzのスキャン速度
ラインあたり最大1024の測定点
幅広いスペクトル域と温度範囲
優れた光学分解能200:1
リアルタイムのカラー熱画像
正確なデータ分析
高品質ブラシレスモーター(MTBF値40,000時間)
内蔵Ethernet TCP/IP通信
パソコン非依存のアラーム出力
パソコン非依存の4-20 mAインターフェイス(3つの出力)
最大10セクタ/ゾーンのI/Oモジュールサポート(パソコン非依存)
内蔵ラインレーザーによる正確なアラインメント
耐性に優れた防水IP65ハウジング
エアパージが窓への粉塵の付着と凝結から保護
最大 180 °C (356 °F)の環境温度に対応する内蔵水冷システム
フィールド交換可能ウィンドウ
GSシステムソフトウェア
GSサーマル・イメージング・システムは、熱画像を特定の領域やゾーンに分割する機能を備えた特別なソフトウェアを特長としています。熱画像と重ねられた各ゾーンは、ファーネス内の発熱体を示し、平均温度、最大温度、最低温度を読み取るために処理できます。また、ソフトウェアを使用すると、後から分析するために熱画像を保存したり、温度の異常を知らせるアラーム機能を利用したりできます。
また、ソフトウェアを使用すると、厚さが異なる投入物などの、頻繁な製品の変更に対応できる、事前定義したレシピを設定できます。
GSシステムの拡張であるGSLEシステムは、低放射性ガラスのために特別に設計されており、オリジナルのシステムのすべての機能を統合しています。ガラスの加工プロセスをモニタリングし、最適化するためにもっとも適しています (焼き戻しおよび片面コーティング加工のガラスなど)。放射線が明らかな、コーティング加工されていないガラス側面 (底) の温度を測定するIRポイントセンサを追加すると、MPラインスキャナが作成した熱画像が自動的に修正されます