•フィルター自体の清浄度
元来、フィルターは濾過による異物の除去を目的に作られており、フィルターそのものの清浄度は問題とならなかったため、メーカーはフィルター製造時の残留異物に注意を払うことはありませんでした。
自動車工業規格ISO16232およびVDA19.1では、清浄度検査(異物検査)に使用する器具や溶媒由来の異物が「ブランク値」として制限されます。当然ながらフィルターも使用器具の一つであり、ブランク値に寄与します。
したがって、フィルターそのものの清浄度も重要であり、明確にする必要があります。
JOMESAは2015年からこの問題への取り組みとして、フィルターの洗浄、レーザーカット、梱包の製造工程をクラス7(ISO14644)の認証を受けたクリーンルーム内で行っています。
JOMESAではフィルター製品の清浄度品質を、専用の光学顕微鏡(JOMESA HFD)および SEM-EDX(JOMESA PSE)で測定することにより管理しています。
•ポアサイズ
代表的なメンブレンフィルターのSEM画像
オープンメッシュフィルター(ポアサイズ > 15μm)は、その空隙サイズ(目開き)を画像解析で容易に計測できます。また、粒子を明確にサイズの違いで分別(ふるい分け)することができます:
ポアサイズ20μmのオープンメッシュフィルターでは、そのポアサイズよりも小さな粒子は通過し、大きな粒子は回収されます。しかし、クローズドメッシュフィルターでは少し事情が異なります。