KumoScale™はNVMe-of™ 接続を提供し、高速ネットワークで接続されているイニシエーターとターゲット間でブロックストレージサービスを提供するソフトウェアです。KumoScale™はNVMe™対応SSDを搭載したストレージノードで動作し、NVMe™ over Fabrics(以下、NVMe-oF™)による高速、低遅延の「ストレージディスアグリゲーション(Storage Disaggregation)を実現します。RDMAおよびTCPのネットワークトランスポートに対応しており、複数のSSDをプール化しNVMeネームスペースによる論理分割が可能です。このようなボリューム管理機能との組み合わせにより、DAS(Direct Attached Storage:サーバー直結ストレージ)に比較し、SSDからなる大容量のストレージを柔軟に管理することができます。
KumoScale™バージョン3.20」のハイライト
商用OSに対応した新しいデプロイモード
KumoScaleでは、専用のOSやソフトウエアを一括して提供・設定することにより、容易にNVMe-oF™規格に準拠した共有ストレージを実現することが可能になります。しかし、大規模なデータセンターでは既存の商用OSを用いてネットワークのプロビジョニングやモニタリングを行うシステムを組んでいる場合があり、KumoScaleの導入を検討する際、既存のシステムとの連係が課題となっていました。新しい「KumoScaleバージョン3.20」では、既存のOSを使いながらもKumoScaleソフトウエアを動作できる機能を追加し、ユーザーの多様な動作環境にも柔軟に対応しながら、新しい高速ネットワークストレージを構築することが可能になります。
NVIDIA社のGPUDirect® Storageをサポート
GPUDirect Storageは、NVIDIA社のGPUとNVMe接続されたストレージとの間でデータを直接やり取りできる技術で、GPUを用いた機械学習などの大規模なシステムにおいて、データ転送速度を向上させながらCPUの負荷を軽減することを可能にします。
OpenID® Connect™ 1.0をサポート
大規模なデータセンターで広く利用されているID管理技術のOpenID Connectとの連係機能により、KumoScaleを既存のデータセンターのセキュリティ管理へ組み込むことが容易になります。
高速NVMe™対応SSDをプール化し、SSDの使用率とストレージ全体の柔軟性を向上
最新のPCIe® Gen 4規格に基づくNVMe™ SSDの容量とパフォーマンスはPCIe® Gen に比べて飛躍的に向上しており、単独のコンピュートノードではもはや使いきれないレベルになろうとしています。複数のユーザアプリケーション、サーバ間で高性能なSSDを共有することは緊急の要件になっています。NVMe-oF™が登場し実用化されるまで、ネットワーク化されたストレージはパフォーマンスが劣化するかコスト高になるか、あるいはその両方になっていく一方でした。NVMe-oF™ を利用すれば、そのようなことはもうありません。KumoScale™は、ターゲットに装着されたSSDを共有し、プール化。それらをNVMe™ ネームスペースによって論理分割することで、多数のイニシエータからブロックストレージとして使用できます。これにより、DAS型のストレージに比べてストレージの使用率を向上させるのと同時に、必要な時に必要なだけの容量を切り出しすことが出来、ストレージ管理の柔軟性も発揮します。