Alloy 2205は22%Crの二相鋼で、溶体化処理された状 態で供給される。二相鋼として、オーステナイト系とフェライト 系の両方の特性を併せ持つ。クロム、モリブデン、窒素の含有量が高い ため、耐孔食性等価数 (PREN) は33-34で、ほとんどすべ ての腐食媒体において、オーステナイト系ステンレス鋼 のAlloy 316LやAlloy 317Lよりも優れた耐孔食 性と耐隙間腐食性を示します。その優れた腐食特性により、塩化物や硫化水素を含む環境に適しており、サワーウェルからの石油・ガス採掘、製油所、塩化物で汚染されたプロセス溶液での使用に適しています。
また、オーステナイト鋼よりも熱膨張率が低く、熱伝導率が高いだけでなく、浸食疲労特性にも優れている。降伏強度はオーステナイト系ステンレ ス鋼の約2倍であり、合金316Lや合金317Lと 比較した場合、軽量化とコスト競争力の向上が 可能である。
主な特徴
オーステナイト系ステンレス鋼より低い熱膨張率
オーステナイト系ステンレス鋼より高い熱伝導率
用途
硫酸、硝酸、リン酸、エチレンオキシド、 ポリプロピレン、PVC製造のプロセス産業用部品
有機酸、脂肪酸、化学貯蔵、タンカー、熱交換器を扱う機器
海洋産業および造船業 プロペラ、シャフト、舵、シャフトシール、ポンプ、ボルト、ファスナー、バルブ、計装機器
石油・化学タンカー
石油・ガス産業 ポンプ、バルブ、パイプ、船舶、坑口設備、海底設備、セパレーター、熱交換器
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