立形マシニングセンタ V56iは、長時間連続運転での優れた精度および簡単な操作で金型製造のリードタイムを短縮します。
主軸は、マキノ独自の軸芯冷却/アンダーレース潤滑システムを採用、高速回転時の熱歪みを最小限に抑えます。主軸とモータのロータを一体化した構造により、高速運転時の振動を低減して加工面の質を向上します。高硬度材の切削加工を可能とする優れた主軸性能が選択される理由のひとつです。
本機は、精密な金型用に長時間加工でも精度を維持できるように設計しました。軸構成は、主軸がX軸とZ軸、テーブルがY軸です。オーバーハングがなく、加工点と各軸のガイドとの距離が近い構造で、ロストモーションが極めて小さいのが特徴です。XZの案内面は、振動減衰性の高いすべり案内方式を採用しました。本体鋳物一体で焼入れ研磨しています。優れた剛性で、長期にわたり精度を保ちます。
V56iは、長時間加工において安定した精度を保証するため、次の機能を装備しています。
ボールねじ内部にベッド温度に同調した冷却液を循環させ、高速移動によるねじの発熱を防止します(ボールねじ軸芯冷却)。さらにボールねじのサポートベアリングやモータ取り付け面にも冷却液を循環させ、発熱を防いでいます。
X軸を長時間の高速移動でも発熱しないよう案内面を冷却しています。機械本体温度に同調させた冷却油をサドル内に循環することで温度を一定に保ちます。
X軸の摺動部は密閉しており、供給する潤滑油で加圧することで、摺動抵抗を大幅に低減します。高速移動に対する応答性を確保しています。