TG 309 Libra® Selectは、Libra®シリーズの中で最もバラエティに富んだ装置です。温度範囲は10℃~1025℃または1100℃まで選択できます。優れたバランス分解能により、物質のわずかな質量変化も検出できます。さらに、ガス分析との連動が可能で、204ポジションの大型ASC(自動試料交換装置)を装備することもできます。
ベースライン検査不要 - より速い結果の取得
一般的な測定では、正しい質量変化値を保証するために、加熱速度、ガスの種類、ガス流量、容器の種類や形状などの変数について、同一の試験条件下でベースラインラン測定を実施し、試料測定値から差し引きます。ベースラインでは、装置および浮力の影響を考慮しています。
一方、TG 309 Libra®®では、一般的な温度プロファイルに組み込まれたBeFlat®®ベースラインランを使用する際、ベースライン補正が必要ありません。これにより、特に産業の品質管理における日常的な試験作業が大幅に簡素化されます。
熱重量分析 / 熱重量測定
熱重量測定とは?
熱重量測定は、熱挙動に基づいて個々の成分を区別する能力を持っています。重量減少プロファイルを分析することで、ユーザーは複雑な試料の組成を推測し、それらの構造や特性についてより深く理解することができます。
複雑な混合物や材料変化の謎を解明
熱重量測定(TG)は、その精度と感度の高さが有名な事で知られています。試料を重量変化を連続的に測定しながら制御された温度変化にさらすことで、材料の質量における微細な変化さえも検出することができます。この感度の高さにより、分解、揮発、酸化など、さまざまな変化が起こる温度を正確に特定することが可能となります。その結果、TGAは材料の組成に関する貴重な洞察を提供し、ポリマーの安定性や劣化データ、材料の特性および製剤に関するデータなどの情報を提供します。
製品の品質と安全性の確保
医薬品、化学薬品、食品などの産業にとって、製品の安定性を確保することは非常に重要です。熱重量測定は、材料の経時的な熱安定性を評価する上で重要な役割を果たします。試料を長時間の熱サイクルにかけることで、研究者はその長期的な安定性を評価し、貯蔵寿命に関する初期情報を入手し、潜在的な劣化経路を特定することができます。この情報は、品質管理と規制遵守に不可欠です。
無限の汎用性:多様な用途に対応
熱重量測定の注目すべき特性の1つは、さまざまなアプリケーションに対応できることです。ポリマー産業から材料工学、製薬研究から環境科学まで、TGAは学問領域を超えた汎用性の高い技術です。材料に関する基本的な洞察を提供するその能力は、品質管理から工業研究、学術用途に至るまで、材料の特性評価に不可欠です。