1.パッシェンルンゲCCD分光システム
トリプルマウントのパッシェンルンゲ光学方式は、従来のエシェル分光器と比較して広い波長範囲において高分解能です(8.5pm@130~340nm、15pm@>340nm)。中間の光学素子を用いないシンプルな構造なので光の減衰や迷光を最小限に抑えます。VUV (真空紫外) 領域を含む、波長範囲130nm~770nm の分析が可能です。複数のCCD検出器をローランド円上に連続的に並べることで、分光された全波長を同時検出します。VUVを活用することで分析のフレキシビリティが向上。VUVに最も高感度な波長を有するハロゲン(Cl、Br、I)の分析が可能です。
2.新しい“マルチ・ビュー”プラズマ測光(オプション)
新しいARCOSでは、ICP発光分析の重要な技術ポイントであるプラズマ測光インターフェイスに大胆で新しいアプローチが導入されました。この“マルチ・ビュー”によって、完全なアキシャル、そして完全なラジアル測光が一台の装置で得ることができるようになりました。
マルチ・ビューのメカニズムは、これまでアキシャルとラジアルを一台で測定するために当たり前に使用されていたペリスコープ(潜望鏡)を使用しません。ユーザーは、簡単にラジアルの装置をアキシャルの装置へ切り替えることができ、その逆もできます。作業は90秒以内で可能です!
3.LDMOS 高周波電源
新型のLDMOSソリッドステート高周波発生電源は、出力範囲:500W~2000Wです。現在、市販されているICP発光分析装置で最大の出力範囲をカバーしています。困難な試料であっても高出力によって試料導入部の冷却がほとんど不要であり、ガソリンであれば室温であってもそのまま分析が可能です。また、低出力によるクールプラズマでは、アルカリ金属が高感度に測定できます。
LDMOSは極めて頑丈なパワー半導体として知られているテクノロジーです。高マトリックス試料であっても低い検出下限が得られる高い適合能力、高いエネルギー効率、そしてコンパクトで消耗品が無く、長期間の使用に耐えられます。
4.UV plus システム
アルゴンガス消費を最小限に抑えた低ランニングコスト(UV plus システム)。紫外波長の測定のために、分光器内には出荷前に Ar ガスが密閉されます。ガスはクリーニングカートリッジを通してメンブランポンプで循環され、分校器内部の汚染を防ぎます。カートリッジは2年毎に交換するだけで使用できるため、ガスをパージするシステムに比べてランニングコストを大幅に削減することができます。
5.循環冷却水システムが不要
OPI-AIRは、その名の通り、プラズマのインターフェースを空冷するシステムであり、従来の装置内の熱を排除するシステムをさらに効率良く利用することで冷却水システムの除去に成功しました。これによって面倒な水交換や故障につながる恐れのある結露、そして余分な電気料金も不要としました。