プリフォーム生産を進化させるコンポジットファイバー縫い付け機
TCWMは、強化繊維の縫い付けに特化したコンポジットファイバー縫い付け機です。炭素繊維(カーボンファイバー)などの強化繊維を完成品に近い形で配向できるため、無駄を省いた高精度プリフォーム(中間基材)の生産を実現します。コンポジット先進国であるヨーロッパ地域をはじめとして、ロケットや航空機、クルマなどモビリティの一部、スツールやキャンプ用品などへの実用化が進んでいます。TCWMが強化繊維の材料能力を最大限に発揮させ、軽量化と高剛性を両立した製品・部品の製作をサポートします。
高精度な縫い付けと生産性を両立
コンピュータ制御された縫い付けヘッドが、自動かつ正確に強化繊維を縫い付けます。縫い付けピッチは0.1mm単位で行え、専用デザインソフトでパターン化されたプリフォームを生産できます。縫い付け角度は0°~360°まで自在に調整でき、応力のかかる角度を考慮し自由に配置が可能。製品全体もしくは局所的にファイバーを積層できるので、必要箇所に剛性・強度の向上にも効果的です。また、強化繊維(グラスファイバー、天然繊維、アラミド繊維、カーボンファイバーロービングなど)の種類にかかわらず、最高回転速度1000rpm(機械サイズにより変動)で処理。最大12頭まで対応しているので、一度の稼働で12個のプリフォームを生産できます。
TFP工法で強化繊維の素材能力を最大限に活かした配向設計を
テーラードファイバープレースメント工法(TFP工法)は、要求に応じて基材上に強化繊維を縫いとめてプリフォームを形成する工法です。繊維方向に強く、方向外には弱いという強化繊維の異方性を考慮し、力がかかる方向に繊維を配向できるのがTFP工法の最大の強みです。また、従来の工法に比べ繊維を切断することなく使用することで高い剛性を保ちながら、材料の廃棄率も低減することが出来ます。