ニッケルおよびニッケル合金電極は、主に純ニッケ ルおよび高ニッケル合金の溶接に使用される。異種金属の溶接に使用されることもある。しかし、アーク中の電極の合金損失を考慮すると、溶接性能または溶接プロセス性能を向上させるために、電極に他の元素を含める必要があります。
(1) ニッケルおよびニッケル合金電極の選択原則 ニッケルおよびニッケル合金電極は、主に溶接され る母材の合金等級、化学組成および使用環境に応じて選 択される。溶接継手の特性が母材と同等になるように、 電極の析出金属の主な化学組成は、母材の主成分 に近いことが望ましい。しかし、アーク中での電極の合金損 失を考慮すると、溶接性能または溶接プロセス 性能を改善するために、電極に他の元素を含有させ るべきである。
同じ組成の電極が設計要件を満たさない場合、 または類似の合金組成で適切な電極がない場合は、 溶接性能が母材より低くならないように、高性 能電極を使用することを推奨する。
(2) ニッケルおよびニッケル合金電極の使用上の注意点
1 母材の準備: 溶接前に、母材表面の汚れ、塗料、ほこりなどを入念に除去する。
2 エアホール防止のため、ショートアーク溶接を行う。
3 溶接電流は小さく、溶接前の予熱は行わず、母材の過熱を避けるため、チャンネル間の温度(<150 °C)を保つ。
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